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高須 裕之 HIROYUKI TAKASU | FLOWER

思い出に残っているお二人。

まだ、ブライダルの業界に入って2年ぐらいの時に担当させて頂いたお二人なのですが、本当に印象に残っているというか、仕事で悩んだりすると、思い出すお二人がいます。

そのお二人は、ご新郎様がコンテストで何度も入賞されるような有名なフローリストさんで、ご新婦様も華展を開くような花道家さんでした。正直なところ、当時の僕には、かなり荷の重い、不釣り合いな担当だったと思います。それだけお花業界では著名なお二人ですので、お二人で製作した会場装花を全てお持ち込みしたいということが一番のご希望でしたが、ブーケ以外の会場装花のお持ち込みは、原則的にNGとなってますので、プランナーも同席してのお話し合いとなりました。そして、中間案として、花器をお持ち込み頂いて、その花器にこちらでお花をアレンジさせて頂くという案で、初回の打ち合わせが終わりました。次の打ち合わせでは、その器をご持参頂いて、そこに、お花をこの通りにアレンジして欲しいというお写真を頂きました。お写真のお花は、器にお花を切って並べるだけの、存在感のない子供でも作れるようなごく簡単なものでした。それは、決して本当にお二人が望んでいらっしゃる装花ではなく、お花業界の方々がたくさんいらっしゃるご披露宴を飾るお花として、難しいアレンジを要求しても、自分達で作れないのなら、思い通りのものにはならないだろうという諦めの気持ちが伝わってくるようでした。 お二人の表情にも笑顔はありませんでした。 同業者としてお二人の残念なお気持ちもとても良く分かりましたので、私が感じたことを正直にお伝えし、私の出来る限りですが、精一杯やらせてもらうので、お二人が本当に飾りたいお花をご相談下さいとお話しさせて頂きました。お二人からのご返答はなく、2週間程過ぎたころ、ご新郎様から再打ち合わせのご連絡を頂いて、次のお花のお打ち合わせでは、やっと色合いや、イメージを伝えてもらうことができ、そして、最後にいつくかの注意点だけ確認して、ご新郎さまが「すべて任せます!」とおっしゃってくれました。そして当日のご披露宴後に、緊張してご挨拶に伺うと、ご新郎様から「お花、高須さんが担当してくれて良かったです。ありがとう。」と言われ、緊張の糸が切れて本当に泣いてしまいそうに嬉しかったです。当時の私は、あの時お二人に腕を認めてもらったと、かなり勘違いをしておりましたが、今思えば、私の誠意を伝えることが出来たのだと思います。そして、お二人がそれを受け取ってくれた。この仕事を続けて行く上で、一番大事な部分をお二人から教えて頂いたと思っています。

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